二輪と温泉と音楽とサッカーをこよなく愛する伝説の男の物語

ロックンロールは生きている

号外です。
日本ロックの宝ジョー山中が他界しました。ご冥福をお祈りしますm(_ _)m
今回は、ジョー山中=日本ロック黎明期を敬愛する二輪野郎としましては、いてもたってもいられない為、特別企画としまして、日本ロックの夜明けにジョー山中が残してくれた遺産を特集したいと思います。

まず、二輪野郎ROAD354のTwitterから↓

ジョーが死んだ…信じられない…日本ロックの先駆者として、輝かしい功績を残してくれた!ジョーよ、立て!立つんだジョー(ToT)/~~~!ジョーが俺に伝えてくれたものを俺は後世に伝えて行く!これからも俺を導いてくれm(_ _)m ありがとうジョー

ネット記事によりますと↓

 ロック歌手のジョー山中(じょー・やまなか=ロック歌手、本名山中明=やまなか・あきら)さんが7日、肺がんのため神奈川県横須賀市の病院で死去した。64歳。前夜式は11日午後6時、葬儀・告別式は12日午前11時、東京都品川区北品川4の7の40、キリスト品川教会グローリア・チャペルで。喪主は妻、聡子(さとこ)さんと長男、ひかりさん。

 昭和43年に結成したロックバンド、フラワー・トラベリン・バンドでボーカルを担当。その後ソロで活躍し、映画「人間の証明」(52年)の主題歌「人間の証明のテーマ」がヒットした。昨年3月、肺がんと診断されたことを公表し、闘病中だった。

1970年(俺の生まれた翌年)フラワートラベリンバンドのボーカルとしてデビュー。アフロヘアーがよく似合うね!

類稀な圧倒的なパワーを誇るハイトーンボーカルだ♪3オクターブ出るらしい!ちなみに、黒人と日本人のハーフです。

プロデューサーは、かの有名な内田裕也!世界に通用する日本発のバンドを作りたかったのだろう。その為か、歌詞は全て英語だ。当時、日本語ロック論争ってのがあって、はっぴいえんどってバンドが、日本語のロックを歌い出すのだが、まだまだ日本語のロックは賛否両論だった。内田裕也は英語を選択し、世界進出をたくらんだのだ。そして、見事にアトランティックレコードと契約し、アメリカとカナダでアルバムを発売したのだ。まさに、世界進出の先駆者ですな。
右端が内田裕也↓

とにかく、フラワートラベリンバンドは、60年代に日本でブームになったGS(グループサウンズ)のアンチテーゼとして登場した。それまで本当の意味で、日本にROCKは無かった。日本にROCKを誕生させたのが、内田裕也のフラワートラベリンバンドだと言われている。まさに、日本ロックの夜明けですな!

もちろん、当時の事は知らない。生まれたばかりでしゅので…
俺が知ったのは、20歳頃だ。ちょうど再発CDが出た頃だ。

その後、続々とバンドが出てくるわけだが、はっきり言って、これほどロックらしいロックバンドは日本にはいなかったのではないだろうか?俺は、フラワートラベリンバンドこそ、日本一のロックバンドだと思っている。 もはや、ROCK LEGENDだ!
活動期間は、わずか3年でアルバムも4枚程度だが、まあ、なんと言っても、デビューアルバムがめちゃくちゃ凄い!日本ロック史に残る超名盤と言いたい!
ANYWHERE

この作品は、全曲海外グループのカバー曲となっているが、完全にフラワートラベリンバンドの味付けがされていて、ズバ抜けて演奏力が高いのがわかる。これを聴いた時は、ぶったまげたね!これ日本人なの?信じられなかった。
特に、石間秀樹のギターはたまんないね!この演奏と音は他に無い。唯一無二だね。演奏は、生きた獣のよう?だね。すごい派手なテクニックがあるわけではないが、粗削りのようで実は一音一音大事に演奏されている。魂がこもっているように聴こえるww それと、なんとも言えない絡みつくような音だ。確かに、時代として古い機材や録音技術が見えるが、逆にそれがこのサウンドを作っているようにも思える。このギターサウンドは他には無い。不思議と心地良い。
それから、この作品のステレオ感がたまらない!L⇔Rの振り分けが絶妙なのだ!ビートルズのようで違う。ツェッペリンでもない。内田裕也の仕掛けなのだろうか?不思議な空気感だ。これも真似出来ないね。素晴らしいww 実際には、数日程度の短期間で一発録りに近い状態で録音されてるらしい。
バンドとしての音も生きた獣のようで、独特なグルーブ感がある。とてもダイナミックだ。また、荒々しくも繊細な感じもする。どこか日本を感じさせる音(和風)だと思う。今、聴いてもあまり古さは感じない。何度聴いても俺の心を熱くしてくれる。これぞ、日本ロックの最高傑作だ!!

では、このアルバムの中から、一番のお気に入りの曲、キングクリムゾンの名曲「21世紀の狂った男」をお聴きあれ♪ 10分以上の超大作。長いので、YouTubeでは二分割されている。

オリジナル曲による2nd Album「SATORI

東洋的な旋律とハードロックの融合が見事な作品。無国籍な雰囲気が漂う日本人にしか作れない独特な世界だ。シングルカットされた「SATORI Part2」はカナダのチャートに入った。

4th Album「MAKE UP

バンド解散後、ソロとして人間の証明では俳優と主題歌が有名だ。あと、劇場版あしたのジョー2でカーロス・リベラの声と主題歌を担当している。



昨年、BS NHKで「ロック誕生」なるドキュメント番組を放送した。日本のロックが誕生して40年。興味深く見たが、1970年代黎明期には、フラワートラベリンバンドを初め、パンタ率いる頭脳警察や、加藤和彦、高橋幸宏、高中正義、後藤次利などを輩出したサディスティックミカバンド、森園勝敏の四人囃子、加納秀人の外道、矢沢永吉&ジョニー大倉のキャロル、竹田和夫のブルースクリエーション、山口冨士夫の村八分などなど、数々の素晴らしいグループがあった。時代もそうだったが、とてもアグレッシブな熱い時代だったのではないだろうか?日本では、フォークが全盛でロックはまだまだ市民権を得ていなかった。一部のマニアの音楽だったのか?それにしても、ロックがロックらしかった時代…今聴いても、すごい情熱を感じる。とてもリアルだ。あんな時代は、もう無いのだろうね…

いつか、日本のロックについて特集をしたいもんだ。

ジョーよ、本当にお疲れ様でした。ゆっくり休んでくださいm(_ _)m
ROCK&ROLL WILL NEVER DIE!!